Works
太陽有限責任監査法人様
監査チーム向けデータ分析アプリのリデザイン
Background
背景と課題
監査業務において必要となるデータの抽出や分析について、従来は各監査チームごとにExcelを用いて行っていましたが、この手間をRPAやPowerBIによって自動化 / 可視化することで業務の標準化に取り組んでいらっしゃいました。
内製により一旦の仕組みは出来上がったのですが、今度は「エンドユーザになかなか使ってもらえない」という新たな課題に直面し、リデザインをテーマとしたプロジェクトがスタートしました。
単なるViewやグラフィックの見直しではなく、業務やユーザの欲求、膨大なデータや技術的課題に対する理解と並行してデザインを進める必要があり、マーベリックの「IT×デザイン」がその解決策となりました。


How to Design
リデザインにおける3つの軸

Solution.01
導線の再設計
見たい・やりたいが常に叶う導線設計
分析のロジックは実装されているものの、ユーザが望むタイミング、粒度での情報提供とはなっていなかったので、データや機能の都合ではなくユーザの欲求を中心とした導線に再設計しました。

Solution.02
共通ルールを定義
自然と使い方を認知できる設計
機能や情報のレイアウト、余白、フォントサイズやカラー設計など、ページごとにバラバラだったルールを共通化することで、マニュアルを見なくてもユーザが自然と使い方を認知できるような設計としました。

Solution.03
ビジュアライズと強弱
知りたい情報が瞬時にわかる設計
均一的に数字や情報を並べるのではなくデータを適切にビジュアライズしたり情報の表現に強弱を持たせることで、着目してもらいたいデータをユーザが直感的に把握できるようなデザインとしました。
Specific Solution
リデザインの具体例
01
導線の再設計
どの分析ページにどういけるかわからないを解決!
全体の構成を示すものがなく、各分析ページへの行き方がわかりづらかったので、目次ページやページ移動するためのタブを設けることでユーザの不安やストレスを解消しました。

・ページ移動ボタンがなく他の分析に行きづらい
・どのような分析ができるかアプリの全体像もつかめない

・ページ移動タブで各ページに自由に移動可能
・目次ページでアプリの全体像をつかむことができる
見たい情報にたどり着きづらいを解決!
いきなり詳細にドリルスルーする導線しかなかったため、詳細ページの情報量が多く見たい情報にたどり着きにくいという構造的弱点がありましたが、段階的に情報を絞り込む導線とすることでユーザを迷子にさせず離脱しづらい設計としました。

・いきなり詳細へ移動するステップのみ
・1つの観点でしか情報を絞っていないので情報量が多く見づらい

・いきなり詳細へ降りるステップも残しつつ、自然と絞られる導線を作成
・詳細で情報が多い場合には絞り込める機能で情報を見つけやすい
02
共通ルールを定義
画面ごとに違う配置で使い方がわかりづらいを解決!
同じ機能があるページでは左側に、別のページでは下部にとページごとにバラバラの配置でしたが、全ページ横断的に共通のレイアウトルールを設けることで、学習コストが少なく分かりやすい設計としました。

・絞り込みの位置がばらばら
・ほしい機能がどこにあるか探す必要がある
・使い方が同じなのかわからない

・絞り込みを左側に固定
・使い方が同じものがいつも同じ位置なので迷わない
03
ビジュアライズと強弱
文字情報ばかりで知りたい情報が入ってこないを解決!
数字の羅列のみだと見逃しやすいデータの大小や警戒すべきアラート情報を、適切にデータビジュアライズすることで「気づきやすい / 見逃しづらい」デザインとしました。
また、一度に多くの情報を確認できるような表現とすることで、全体像をイメージすることもできるようになりました。

・金額が文字情報のみ
・プラスマイナスや大きさは一つ一つ確認しないとわからない

・プラスを赤、マイナスを緑で表示
・金額が小さいほど明度が高い色で表示
・金額が大きい箇所を簡単に見つけることができる
操作のきっかけとなる情報がないを解決!
フィルタリング機能は実装されているものの情報を絞り込む「きっかけ」がなかったので、思考の参考となる情報を可視化することで直感的な操作や試行錯誤がしやすいデザインとしました。

・分類名称のみ表示
・金額情報がないので1つずつ確認が必要

・前期当期の金額を可視化
・差が大きいものを簡単に見つけることができる